楽しむ食事

楽しむ食事

先程、実家の両親とランチに行ってきました。

3ヶ月に1度、父の定期検診で福井に来る際、私と3人でランチに行くのが恒例となっています。

5年前、父の肺に病気が見つかった時には家族皆とても心配いたしましたが、治療のお陰様、元気でこうして食事に行けて美味しく食べることが出来ますこと何よりです。

治療の後、病院の先生から「誤嚥性肺炎」の予防として食事をなるべくペースト状にするように指導された母は、父のために手間暇かけてペースト状の食事を作っていたのですが、父は「美味しくない」と言って残し食欲も落ちてきました。

そんな父の様子を心配して、母が夫に相談したところ、夫は「飲み込む力が弱くなったら、いくらペースト状にしたところで水でも自分の唾液でも誤嚥性肺炎を引き起こしてしまいます」といい「今お父さんに必要なことは歯ごたえがあるものを食べさせ、自分の口の中でペースト状にするくらいよく噛ませることです」と母に言いました。

そして「何より『食事が美味しい』と感じて食べることが大切です」との夫の言葉に母も納得し、ペースト状にするのをやめて普通の食事に戻しました。

すると、父の食欲も戻り、時折少しむせたりもしますが、よく噛むようにと心がけるようになりました。

母も「ペースト状にしなくてもいいからお母さんも楽だわ~」とうれしそうでした。

そこで、母の提案により定期検診の時には3人で美味しいランチを食べに行くことに決め、5年経った今も「いつまでもこうして元気でランチに行けることを目標に」と楽しんで励んでいる両親です。

お陰様で今回の検査結果も「異常なし」とのことでした。

そして、ランチにいくと不思議とどんな食事でもほとんどむせることなくペロリと平らげる父の様子に母が「やっぱりかわいい娘と一緒の食事だと違いますか?」と父をからかいますと、静かな父がニコッと笑ってうなずきます。

そんな様子を見てかお店の人が「お幸せですね、娘さんと一緒で」と声をかけて下さいました。母は案の定「そうなんです。宝なんです!」と無邪気に応えました。

私は「恥ずかしいな~」と思っていますと店の方も「私もです。娘は宝ですよね」と意外にも母と意気投合(笑)

母もうれしそうでした。

また、ランチはいつも母のおごりなのですが、支払いの時はいつも私にお金を渡して私が両親を御馳走したかのようにしてくれます。

帰りには「今度は○○に連れて行って」ともう既に三ヶ月後を楽しみにしている様子。

「お金は生きてるうちにみんなに喜んでもらうために使わないと」という明るい母でした☺